ミノムシがいた

 休日出勤したら、職場の敷地内のコンクリ舗装された廊下(屋外)にミノムシがいた。そして動いていた。

 てっきり木から落ちたところをアリに連れて行かれている最中なのかと思いきや、自分で動いていた。蓑から半身を出して、蓑を引きずるように歩いていた。

 子供の頃はよくミノムシを見たものだ。いずれも木にくっついていた。近頃はあまり見なくなった、というより気づいていなかっただけかもしれない。何にせよ、私はミノムシの中身を見たのはこれが初めてだった。

 ミノムシはやがて近くの鉄骨の柱を登りだした。蓑から脚を3対出してよじ登っていた。ひょっとして蓑から脱皮(?)でもするのか?と気になり、ついつい見入ってしまったが、仕事がある。数分後にはその場を後にした。

 仕事の合間にちょいちょい見に行ったが、ただただ柱を登って行くだけで、脱皮する様子はなかった。

 仕事終わりに通りかかったときにはもう2m以上の高さにいた。

 

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じわじわ上昇していくミノムシ

 帰宅後、手持ちの「道ばたのイモムシケムシ」(川上陽一:文・構成 みんなで作る日本産が類図鑑:編/東京堂出版)でオオミノガチャミノガの項目を見ると、メスには脚がないらしいので、私が見たのはオスだったのだ。

 職場の敷地には木だの草むらだのはあるので、時々さまざまな生物に出くわす。一瞬童心に帰ることができるので私は嬉しい。

 でも、カエルはいない。

 カマキリ、テントウムシ、コオロギ、カナブン、チョウ、ガ、ハチ、セミ、ミミズ、ダンゴ虫、トカゲ、ヘビ、カニ、カラス、ネズミ、イタチなどなど

 さまざまな生き物を見かけたが、カエルはいない。繁殖できるような水場がないからだ。そこは両生類の壁といったところだろう。

 転職するなら、カエルがいる職場に転職したいものだ。