JR茨木駅のバスターミナル4番乗り場から、土日祝日だけ運行している万博行のバスに乗り、日本庭園前まで。自然文化園と日本庭園の入園券(250円)を買い、東口から入園。
2月の休日。目的はニホンアカガエルの卵かオタマジャクシを見つけること。万博内の池を片っ端から廻れば、出会える。きっと。と強くて淡い願いを胸に、池めぐりを開始した。池は10個以上はある。
まずは自然文化園の方から。
東口から入ればすぐに目につく「夢の池」は、人間用の池で水鳥の形のサイクルボートがたくさんある。このような場所でカエルは繁殖しないだろうとさっさと通り過ぎた。
お祭り広場はイベント中で通り抜けできなかったので迂回して「大地の池」から「水の広場」~「水すましの池」へ。水鳥がぐんぐん泳ぎコイがうようよいる。このような場所でカエルは繁殖しないだろうとちょっとだけ見て通り過ぎようとしたが、ちょっと覗き込んだだけでコイがうじゃうじゃ寄ってきた。エサをもらえると思ったのだろうか?(ひょっとしてエサちゃんともらってないのか?)なんか怖いのでさっさと立ち去った。
「桜の流れ」沿いに「春の泉」まで時々川を覗き込みながら歩いた。寒いし流水なのでカエルもオタマジャクシもいない。
気持ちよく森林浴しつつ、「松の池」へ。水辺にしゃがみ込んで耳を澄まし、目を凝らす。2cmくらいの小さな魚が泳いでいる。オタマジャクシではない。一円玉に尻尾が生えたような生き物がひょっと現れて池の底の石の陰にもぐりこんでゆく。オタマジャクシではない。カブトエビに似てるような気もするが、季節がら多分ちがう。そして、この池も結構コイがいる。
さらに気持ちよく森林浴しつつ、「ひょうたん池」へ。やっぱりコイがいる。
「水鳥の池」、「水草の池」、「ビオトープの池」、「双子池」、「もみじ川」、「渡りの沼」、「にれの池」、「もみの池」、「どんぐり池」。
自然文化園エリアの水場はほとんど廻った。
そして、見つけた。ニホンアカガエルの卵塊。詳細な場所はカエル保全のため伏せる。
それは、ウグイスの声に導かれてのことだった。水場の近くでホーホケキョと堂々とした鳴き声が唐突に聞こえた。こんな寒いうちからもうホーホケキョ?頑張るなウグイスと、姿を探す。木々からやたらと色々な物音がする。幹を移動する音。木をつつく音。ちいさな鳴き声。立ち止まって音に集中しつつ木々や藪を凝視した。やがて藪の隙間に小鳥の姿。こっちを見ている。木をつつく鳥のほうが気になるので視線を再び上空に戻すと、また藪のほうからガサガサを音がする。隙間から鳥がちらちら姿を見せる。写真に撮ってほしいのかな?ととりあえず写真に撮ろうと踏み出した足元のすぐそばにカエルの卵塊!
写真では見ていたけれど、現物を見たのは初めてだった。本当に遭遇できるとは思ってなかったのでびっくりした。結局、鳥の写真は撮っていない。
大阪万博の自然文化園内には自然観察学習館があり、公園内の生き物がいくつか展示されている。カエルの場合、ニホンアカガエル、アマガエル、トノサマガエル、モリアオガエルなど。2月なので冬眠中ほとんど冬眠中だった。水槽の中に作られた土手に「ここで冬眠中」の札がつけられていた。
私が行った時はEXPO'70パビリオンで特別展をやっていた。2025年に大阪・関西万博の開催の決定を受けてのことだろう。
自然文化園の池めぐりを終えて、閉館まで一時間半。日本庭園内エリアの池も廻ろうかと考えたが、目的を果たしていたのと、何年か前に日本庭園内の蓮池でウシガエルのオタマジャクシを大量に目撃していたので、あまり期待できないことから、やめた。
そして、EXPO'70パビリオンを見て帰ることにした。
閉園時間ぎりぎりまで楽しんだ。充実した一日だった。
帰りは大阪モノレールに乗って帰った。